借金の連帯保証人となっていることを知り、相続放棄を申請したケース

相談に来所する前の状況について

ある男性からの相談でした。
「二年前に亡くなった父について、先日、ある方から連絡がありました。

その方が言うには父はその方の借金について連帯保証人になっているとのことです。

 

父が保証人になっていることなど全く聞いたこともなかったのでとても驚きました。

そこで今後どうしたらよいのか私なりに色々調べてみたところ、私達が相続人として連帯保証人になるかもしれないと分かりとても困惑しています。

私達は相続放棄ができるのでしょうか?」と、とても困惑し疲れ切っている様子でした。

 

お父さんは亡くなる数年前、突然の病気で倒れてしまい、その後は介護が必要な状態が続いていたそうです。

さらに、病気になるまでお金の管理は全てお父さんが行っており、連帯保証人になっていることを知っている家族はだれもいない状態でした。

 

亡くなってからこれまで、お父さんにはこれと言った財産はなく、相続手続きを考えることはなかったとのことでした。

 

当事務所の対応

そのため、まずは本当に連帯保証人になっているのかどうか、急いで銀行に確認するよう伝えました。

 

数日後、ご本人より、銀行に行き、①本当に連帯保証人になっていること。②主債務者は随分前より返済が遅れがちで、最近はほとんど返済がないような状態になっていること。③近いうちに連帯保証人にも請求しなければならないような状態になっており、その金額はかなりの高額であり、到底支払う事のできる金額ではないこと。が分かったと連絡をいただきました。

 

そこで、全ての相続人について相続放棄申述書作成のお手伝いをすすめることになりました。

 

被相続人には、第一順位の相続人が四人。第二順位の相続人は既に死亡していたため、第三順位の相続人が六人おり、中には行方が分からなくなっている方もいらっしゃいました。そんな状態の中、どうにか皆さんの相続放棄申述が受理され、銀行に相続放棄したことを伝えたと聞いた時にはホッとしたのを覚えています。

 

最後に男性とお話ししている中で、

「実は・・・・(ゴモゴモ)。先生に相談する前に色々な所に相談に行きました。

理由はよく分からなかったのですが、このケースでは相続放棄は難しいのではないかと言われていました。

 

途方に暮れていたとき先生の事務所を見つけ、これで同じことを言われるようなら、もう諦めようと駄目で元々という気持ちで連絡しました。

先生の事務所に最初に来た日、とても丁寧に私達の事情を聞いてくれて、相続放棄が出来るかどうか色々調べてみます言われたときには、本当に嬉しかったのを覚えています。

 

そして、とうとう銀行へも相続放棄した事を伝える事が出来ましたし、叔父や叔母等にも迷惑をかけないで本当に安心しました。」とおっしゃって下さいました。

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